NZの物価は4.1%、燃料を除くと2.9%|四半期に1度の朝に張り付いていた
ニュージーランドの消費者物価指数(CPI)は、3か月に1度しか出ません。会社を辞めて相場に張り付いていたころ、私はその朝を特別な朝だと思っていました。数字が1つ出て、それで全部が決まる。結論から書きます。その1つの数字の中身は、半分近くが燃料と電気の値段でした。2026年7月21日にニュージーランド統計局が出した4-6月期のCPIは前年比4.1%。ところがガソリンと軽油の値段が変わらなかったと仮定すると、2.9%まで下がると統計局自身が書いています。次の7-9月期は10月22日、日本時間の朝6時45分です。
「3か月に1度の朝に全部が決まる」と、私は本気で信じていた
脱サラしたばかりのころ、毎月出る指標よりも、四半期にしか出ない指標のほうが重いと思っていました。出る回数が少ないぶん、1回で値が大きく動く。だから見逃せない。ニュージーランドドルの値動きを追っていた時期は、その朝のために前の晩から早く寝て、目覚ましをかけていました。
会社員だったころの私は、朝6時台は通勤の準備をしている時間でした。辞めてからは、その時間を自分で好きに使えるはずでした。実際には、発表の時刻に合わせて起き、数字を見て、値が動くのを見て、そのまま昼まで画面の前にいる。3か月に1度のつもりが、その前後の何日かも落ち着かない日になっていました。
4-6月期の4.1%を、統計局の発表のまま読む
ニュージーランド統計局(Stats NZ)の発表文を、自分で開いて読むようになったのは、ずいぶんあとになってからです。2026年7月21日の午前10時45分(現地時間)に出た4-6月期の数字を並べます。
| 項目 | 4-6月期(2026年7月21日発表) |
|---|---|
| CPI(前年比) | +4.1%(1-3月期は+3.1%) |
| CPI(前期比) | +1.5% |
| ガソリン(前年比) | +27.5%(4.1%のほぼ4分の1を占める) |
| 軽油(前年比) | +71%(4.1%のうち7.7%分) |
| 電気(前年比) | +12.0%(4.1%のうち8.4%分) |
| ガソリンと軽油が動かなかった場合 | +2.9% |
ニュージーランド準備銀行(中央銀行)の物価の目標は1〜3%です。4.1%はその上に出ています。見出しだけを読めば「物価が加速した」で終わる数字です。私も以前は、そこで画面を閉じて次の値動きを待っていました。
1-3月期の3.1%から、たった1期で1ポイント上がっていることも、見出しを強く見せていました。3か月前には目標の上限をわずかに超えていただけの数字が、次の発表では大きく上に出ている。張り付いていたころの私なら、この差だけで「何か大きなことが起きている」と身構えていたはずです。でも、その1ポイントの大部分がどこから来たのかは、同じ発表文の数段落下に書いてありました。
統計局の文章には、続きがありました。家計はガソリンに軽油のおよそ8倍のお金を使っているので、物価全体への影響はガソリンのほうが大きいこと。買い物かごの8割を超える品目が1年前より値上がりし、値下がりしたのは15%ほどだったこと。1つの数字の後ろに、何が押し上げたのかが順番に書いてありました。
ガソリンと軽油を除くと、2.9%だった
いちばん驚いたのは、前期比の1.5%の中身です。ガソリンが3か月で20.1%、軽油が47.7%上がり、この2つで1.5%のほぼ3分の2を占めていました。燃料を除くと、前期比は0.5%です。燃料の値段は4月に上がり、5月と6月には下がった、とも書かれていました。
つまり、3か月に1度の数字は、その3か月の途中で上がって下がった燃料の値段を、まとめて1つにしたものでした。発表の朝に4.1%という見出しだけで動いていた私は、すでに下がり始めていた値段の話に、3か月遅れで反応していたことになります。
その「Selected price indexes」の9月分は、公表日が2026年10月16日です。四半期の数字を待たなくても、燃料の値段の流れは月ごとに見えていました。張り付いていたころの私は、その資料の存在すら知りませんでした。
燃料のほかに押し上げていたのは、電気と地方税と新築の家だった
燃料を除いた2.9%の中にも、生活に近い品目が並んでいました。統計局が名前を挙げていたのは次の3つです。
| 品目 | 前年比 | 4.1%のうちの割合 |
|---|---|---|
| 電気 | +12.0% | 8.4%分 |
| 地方自治体の税・負担金 | +8.8% | 6.7%分 |
| 新築住宅の建築 | +2.7% | 6.4%分 |
新築住宅の建築は、3か月では1.6%上がり、2022年10-12月期以来の大きさだったそうです。回答した事業者は、資材や下請け、燃料、人件費の値上がりを理由に挙げていました。電気も3か月で4.4%上がっています。
会社を辞めてから、光熱費や住まいの費用を自分の口座から1つずつ払うようになりました。会社員のころは給与明細の手取りしか見ていなかったので、何がいくら上がったのかを自分の生活に当てて考えたことはほとんどありません。統計局の文章を読んでいると、見出しの4.1%より、この3行のほうが自分の暮らしの手触りに近いと感じます。相場の数字としてではなく、生活の記録として読むようになったのは、この頃からです。
次は10月22日の朝6時45分、私は起きて待たない
統計局の公表予定表では、7-9月期のCPIは2026年10月22日(木)の現地時間午前10時45分です。ニュージーランドは9月の最終日曜から夏時間に入っているので、日本との時差は4時間になり、日本時間では同じ日の朝6時45分です。
同じ予定表には、10月29日に「月次の消費者物価指数の進捗報告」を出す予定も載っていました。四半期にしか出ないという仕組みそのものも、動いている途中のようです。1回の数字に全部を賭ける理由は、ますます見つからなくなりました。
今の私がその朝にやるのは、起きてから発表文を開き、見出しの数字の次に「燃料を除くといくつか」の段落を探すことだけです。6時45分に起きて待つことはしません。収入が細い月ほど相場に近づきたくなる私には、朝の時間を発表に渡さないことが、生活を整えるいちばんの近道でした。
まとめ|四半期の数字は、3か月分をまとめた1枚
ニュージーランドのCPIは3か月に1度しか出ません。2026年4-6月期は前年比4.1%でしたが、ガソリンと軽油が動かなかったと仮定すると2.9%で、前期比の1.5%のうちほぼ3分の2は燃料でした。1回の発表の朝に全部を預けるのをやめたら、朝が自分の時間に戻ってきました。これはFXをやめろという話ではなく、私が張り付きから抜けたときの記録です。
よくある質問
ニュージーランドの消費者物価指数はいつ発表されますか?
四半期ごとに発表されます。2026年7-9月期は、ニュージーランド統計局の公表予定表で2026年10月22日(木)の現地時間午前10時45分、日本時間では同日の朝6時45分です。
2026年4-6月期のニュージーランドのCPIはいくつでしたか?
前年比+4.1%、前期比+1.5%でした(2026年7月21日発表)。1-3月期の前年比は+3.1%です。
燃料を除くとどれくらいでしたか?
ニュージーランド統計局によると、ガソリンと軽油の値段が変わらなかった場合、4-6月期のCPIは前年比2.9%、前期比0.5%でした。
ニュージーランド準備銀行の物価目標は?
年率1〜3%の範囲です。
本記事に掲載した消費者物価指数の数値は、ニュージーランド統計局(Stats NZ)「Annual inflation at 4.1 percent in June 2026」(2026年7月21日公表)から、公表予定は同局「Release calendar」から、2026年10月16日に確認して引用したものです(日本語は筆者訳)。日本時間への換算は筆者によるもので、公表予定は変更されることがあるため、実際にご確認の際は必ず最新版をご覧ください。FX(外国為替証拠金取引)は為替相場の変動により損失が生じるおそれがあり、預けた証拠金を上回る損失が生じる可能性があります(元本保証はありません)。本記事は情報提供および筆者の体験の記録を目的としたもので、特定の取引や行動を推奨するものではありません。最終的な判断はご自身の責任で行ってください。参考:Stats NZ https://www.stats.govt.nz/news/annual-inflation-at-4-1-percent-in-june-2026//https://www.stats.govt.nz/release-calendar/。写真:Openverse(CC0・パブリックドメイン)。本サイトはアフィリエイト広告(成果報酬型広告)を利用しています。